今回は、火力発電の問題で非常に間違いやすい二つの効率の違いをお話しします。
 計算問題で求める、もしくは与えられる効率のなかに「タービン効率」と「タービン室効率」の二つがあります。名称としては一文字しか違わないので非常に間違いやすいのですが、この二つは似て非なるものです。

 まずはタービン効率です。
 タービン効率はその名の通りタービンそのものの効率です。計算するに当たっては、まずはタービンそのもので消費された熱量を計算する必要があります。つまり、タービン入り口蒸気の熱量からタービン出口蒸気の熱量を引いた値になります。タービン効率は、この算出した熱量でタービン出力(機械的出力)を割った値になります。

 次にタービン室効率です。
 まずタービン室とは、タービンと復水器を含めたものです。つまり、タービン室効率は復水器での損失を考慮に入れた効率になります。
 計算としては、タービン出力(機械的出力)をボイラで発生させた熱量で割った値となります。
つまり、タービン室効率はその汽力発電所において熱量をどのくらい機械的出力に変換できるかを表した値と言えます。

 以前お話ししたように、効率計算は入力と出力にどの値を使用するかが非常に重要になってきます。「タービン効率」と「タービン室効率」の使い分けをしっかり出来るようにしてください。

講習を受講された方には講習内容の動画無料配信サービスを実施しています!
電験三種、電気工事士一種二種の講習の日本エネルギー管理センター
http://japan-ems.jp/
e-mail:info@localhost
tell:03-6675-9988
エネルギー管理センター公式Twitter
https://twitter.com/#!/japanemsinfo