電験3種の計算問題では、電力W(ワット)から熱量J(ジュール)を求める計算が必ず出題されます。また、電気工事士の問題でも偶に出題されることがあります。

このような問題を解くには、ワットとジュールの関係を憶えておく事が重要になります。

では早速、ワットとジュールの関係をまとめてみましょう。

〇ワット・・・1秒間毎に発生・消費するエネルギーの大きさ

        単位は[W]で、意味は[J/s](ジュール/秒)

〇ジュール・・・エネルギーそのものの大きさ

      →身近な単位で言うと熱量のカロリー[cal]と近い  

         ※1cal=4.184J

これだとピンの来ない方もいらっしゃるかと思います。

例えば、皆様が電子レンジを500Wの設定にして食品を温めていたとします。この時、電子レンジは1秒間に500Jのエネルギーを食品に与えています。もし500Wで1分温めたとすると、1分間で食品が受け取った全エネルギーは500W×60秒=30,000Jという事になります。

これを水で表現すると、以下の様な関係です。

〇1秒間で流れる水の量(流量)がワット

〇貯まった水の量の合計がジュール

さらに、一緒に覚えておいた方が良いのが電気の検針票に記載されている[kWh](キロ ワットアワー)という単位です。実はこの単位、ジュールの親戚と言えるのです。

使用した電気エネルギーの大きさ、という観点で見ると、次の様な関係になります。

100W1秒間使うと100J、2秒間なら200J

100W1時間使うと100Wh、2時間なら200Wh

このWhをジュールに換算すると、1Wh=3,600Jになります。これは1時間が3,600秒であることから求まります。

つまり、W×秒数(s)でJ、W×時間数(h)でWhとなります。ちなみに、検針票のkWhのkはキロと読み、1000倍を表します。

なぜわざわざkWhという単位が作られているかと言うと、1つの理由として扱いやすい数値にするという事があげられます。

もし検針票がkWhではなくkJで書かれていたらどうなるか見てみましょう。

【例】

・kWh・・・1ヶ月の使用量が400kWh

・kJ・・・1ヶ月の使用量が1,440,000kJ (400×3,600)

如何でしょうか。kJで表すと値が大きすぎて非常に分かりにくくなってしまっていると思います。

W(ワット)とJ(ジュール)だけではなく、このWh(ワットアワー)への変換もマスターすることで様々な問題に対応できるようになります。

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