【電気工事士・ご質問回答】単相三線式の電流について
今回は、受講生からのご質問に回答致します。
ご質問内容と回答は以下の通りです。なお、後日動画での解説も実施する予定ですので、是非ご覧ください。
Q、黒線(電圧線)と赤線(電圧線) から100Vづつ取り出して200Vが得られるとの事ですが、 この場合どの線が戻り線になるのですか? コンセントの端子は200Vの場合も片方に電圧がかかっていない のですか?
A、イメージで捉えるのであれば赤が戻り線、厳密に言うと、 黒線と赤線、どちらも戻り線となっているといえます。 単相三線式から取った200Vの場合、 どちらの端子にも電圧がかかっています。イメージとしては、 黒が+100V、赤が- 100Vと考えるとわかりやすいと思います。
正確にお話しすると、コンセントは交流でありますので、 電圧は常に変化しています。( 50Hzでは一秒間に50回プラスとマイナスが入れ替わります)
黒線と赤線は常にプラスとマイナスが逆の状態と考えるとよく、 例えば黒が+100Vであれば赤は-100V、黒が- 100Vであれば赤は+100Vとなります。 中性線である白線は接地が取られているため、 常に0をキープしています。
電流は高い方から低い方に流れますので、黒が高いときは黒→赤、 赤が高いときは赤→黒に流れます。
ただ、イメージでは前述しましたように黒を+100、赤を- 100と考えることが多いのでその場合は黒から赤に向かって流れ ていくと捉えると良いかと思います。
Q、真ん中のアースされている中性線(N)で残り2本から100 Vづつを取り出した時の電流の流れ方ですが、上の黒線から中性線 へ流れるのはわかりますが、もうひとつの、中性線から赤線の方へ 流れる理由がわかりません。逆では? 中性線は戻り線だけではな く電圧線にもなるという事ですか?電圧がかかる方向、 電流が流れる方向は一方向ではないのですか?
A、前述しましたように、イメージとして捉える場合は黒が+ 100、赤が-100で白は0と考えます。 電流は高い方から低い方に流れますので、 中性線と赤線の間で考えると0よりも-100の方が低いため白→ 赤に向かって電流が流れます。感覚としては、黒線は基準(0) よりも高い圧力をかけて押し出しているイメージ、 赤線は基準よりも低い圧力をかけて吸い込んでいるイメージになり ます。
ですので、中性線は電圧線にはなりませんが、 概念としては中性線から赤線に向かって電流が流れます。
電流が高い方から低い方に流れるというルールは絶対ですが、 電圧には+もあればーもあるということです。
電験三種対策講習会
http://japan-ems.jp/curriculum/denken3.html
講習のサンプル動画がyoutubeで見れます
https://www.youtube.com/channel/UCMzcJDNESFPvUrfA0ndU0LQ/videos