前回は、変圧器の保護継電器の主たるものとして比率作動継電器についてお話ししました。

変圧器の容量にもよりますが、大型ものにはほかにも継電器が設置されています。代表的なものとしては以下のようなものがあります

(1)ブッフホルツ継電器

この継電器は、変圧器内部での短絡事故等により発生する急激な油流の変化と可燃性ガスの発生の両方を検出できる継電器です。短絡事故の場合は前者で、絶縁劣化の進行は後者の仕組みで検出できるため、事故発生だけでなく重大な故障に発展する前の軽微な故障を把握することもできます。

(2)油温計

変圧器の油温を監視する目的で設置されている温度計ですが、警報用の接点を持っているものもあります。

絶縁物は、温度が上昇すると劣化していきます。そのため、温度が上昇しすぎた場合に警報を発するようにしているものもあります。

(3)油面計

変圧器の油量を監視する目的で設置されており、油面が低下した際の警報接点や油面が規定値を超えた際の警報接点両方を持っているものもあります。

油入変圧器は絶縁油によって絶縁を保持しているため、油が減少すると絶縁破壊や絶縁物の温度上昇が発生する恐れがあります。そのために前者の警報点により油の減少を検出します。後者は、短絡事故等により油が急激に膨張した際に発生します(その後噴油した場合は油面の低下による警報が発生することもあります)

このような、補助的な継電器に関する問題が出題されることもありますので覚えておくと良いでしょう。

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