変圧器の並列運転に関する条件
前回、変圧器の並列運転について少しお話ししました。
変圧器の並列運転には、実施するためにいくつかの条件があります。
まず一つ目が、巻数比が等しいことです。たとえば、22000:6600の変圧器と22000:6900の変圧器をそのまま並列運転すると、二次側で300Vの電位差があるため循環電流が流れます。イメージとしては、300Vを短絡したようなものと考えてください。このようなことを防ぐため、巻数比が等しい変圧器しか並列運転することはできません。
二つ目が、極性が等しいということです。極性には加極性と減極性の二種類がありますが、極性の違う変圧器を並列運転すると、位相差が180°違うため短絡事故となり機器の損傷につながります。
三つ目が、相差角が等しいということです。たとえば、Y-Δ結線の変圧器では一次側と二次側で30°の相差角があります。Y-Y結線の変圧器では相差角は0°であるので、この二つの変圧器を並列運転すると結果的に30°の位相差がある電源を接続することとなるのでこちらも機器の損傷等につながります。
逆に、並列運転の条件として変圧器の容量をそろえる必要はありません。自己容量基準の
%Zが等しければ、容量に応じた負荷分担がされるためです。
並列運転の条件に関する知識問題もよく出題されますので、是非憶えるようにしましょう。
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