前回は負荷率と需要率についてお話しました。
今回は、これらに続く第三の要素である不等率についてお話しします。

不等率は、需要率などに比べて若干わかりにくい要素です。
不等率は、式で表すと
(各負荷の最大需要電力の合計)/(負荷群の合成最大需要電力)
となります。
はっきり言って、これだけだとなかなか理解しずらいと思います。例として、A,B,C三つの民家に対する不等率をお話しします。
まず、民家Aは14時に4kWの最大電力を消費するとします。次に、民家Bは19時に3kWの最大電力を消費するとします。最後に民家Cは7時に3kWの最大電力を消費するとします。しかし、この3軒に供給しているトランスの最大電力はある時間に8kWだったとします。
この不等率を考えると、不等率の分子は各最大電力を足して4+3+3=10kWとなり、分母はトランスの最大電力8kWで不等率は1.25となります。
つまり、不等率とは各負荷が最大電力消費する時間がどれだけ分散しているかを表したものであります。不等率は必ず1以上で、大きければ大きいほどその負荷群に電力を供給するための設備容量は小さくて済むということです。
実際の例として、マンションは様々なライフサイクルの方が住んでいるため一番電力を使う時間にはかなりのばらつきがあります。逆に、商店街などほとんどの需要場所が同じような時間帯に電気を使うような場所では不等率は小さくなります。
不等率は、電力会社が配電用変圧器の容量を決定する際などに用いるもので、各場所(住宅街、商店街など)について目安の値を持っています。

なかなか分かりにくいかとは思いますが、負荷率、需要率と組み合わせた問題として出題されることが多々ありますので、意味合いをしっかりと理解するようにしましょう。

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