今回は、趣向を変えて開閉器の種類についてお話しします。

開閉器とは電路の開閉を行うものですが、高圧電路の開閉器にかんして大きく分けると3つの種類があります。

1つは「断路器」です。
イメージとしては、低圧配線で用いることがある「ナイフスイッチ」を思い浮かべてもらえれば良いでしょう。
断路器で最も重要な特徴ことは、「負荷電流」を開閉することができないということです。断路器を開閉する際は、無負荷であることを確認する必要があります。
もし負荷電流が流れている状態で開閉すると、アークにより接点が溶着したり操作者が死傷するといった事故が発生します。
断路器の役割としては、点検時などに電路の無充電状態を目視で確認できるようにするためと、後述する遮断機やLBSなどに加えて断路器によって切り離す、いわゆる「2点切り」により確実に電路の無充電状態を維持することができるのです」

二つ目が、負荷開閉器です。
一般的に使われているものとして、LBS(高圧交流負荷開閉器)があります。
LBSは、その名の通り負荷電流は開閉することができます。アークは飛ぶのですが、相間に消弧板がありアークによる三相短絡を防止する構造になっています。ただし、負荷電流のみであり事故電流を開閉することはできません。(その代わりに通常PFがついています)

最後に遮断機です。
遮断機は、負荷電流に加えて事故電流も遮断することができます。
遮断機にはその構造によるたくさんの種類がありますが、現在主流になっているのは真空遮断機(VCB)です。
遮断機は非常に性能が良いのですが、その分高価ですので設置する場所は厳選する必要があります。また、遮断機は構造上接点の開閉状態を直接目視で確認することができないので(インジケーターのみ)、点検等で電路の無充電状態を確実に把握するためには併せて断路器を解放しておく必要があります。

今回お話しした内容は、後半の配線図等の問題を解く際に必要な知識になってきますので是非覚えるようにしてください。

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