直流電動機の速度制御は、主に電源電圧を制御する方法と界磁を制御する方法の二通りがあります。まず、直流電動機の回転数の公式は
N=(Vt-Iara)/kΦ [min-1]
で表されます。ここで、kは電動機の構造で決まる定数となりraは電機子抵抗でこちらも定数。Iaは電動機の負荷によって変動しますので、制御により任意で帰られるのは端子電圧Vtと磁束Φとなります。
ただし、ここで注意しなければならないのが電動機の種類によって制御方法に制限があるということです。
磁束Φは、界磁に流れる界磁電流によって変化します。この界磁電流ですが、直巻電動機の場合は界磁と電機子が直列になっているため磁束を任意の値に変化させることはほぼ不可能と言えます。ですので、直巻電動機を制御する場合は端子電圧Vtを制御するのが唯一の制御方法と言えます。
分巻電動機の場合、界磁巻線が電機子巻線と並列になっているため界磁電流を独自に制御することができます。よって、VtとΦの両方を制御することができるのです。界磁の電流を半導体チョッパーで制御する方法を「界磁チョッパ制御」といい、VVVF制御が開発される以前の鉄道車両の制御に用いられていました。ただし、分巻電動機の端子電圧を変化させると磁束も変化することに気をつけましょう。
他励電動機の場合は界磁巻線と電機子巻線が完全に独立しているため、より綿密な制御が可能です。他励電動機の制御法には、「ワードレオナード」や「静止レオナード」という独自の制御法も出題されます。
どの電動機にも言える事ですが、制御法の問題を考えるときは等価回路を書き、どこの電圧・電流が変化するかと言うことをしっかりとイメージすることが必要です。

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